メッセージ

2017/06/12



[基本情報]
評 価|★4.0
監 督|ドゥニ・ヴィルヌーヴ
制作国アメリカ
制作年2016
場 所映画館(新作)
時 間116 分


[ストーリー]
 突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。



[鑑賞メモ](以下、ネタバレを含みます)

 未来のパーティ会場のビジョンで「今、携帯電話の番号が知りたいのだろう」と言ったシャン上将はなぜそのタイミングを知っていたのか。

 彼もまた未来が見えるのか?

 ヘプタポッド語を理解できるのではないか?

 もしや、ヘプタポッド語は中国語と関連があるのか?

 環状の書のような文字は、そのタイミングを知っていなければ、あのシーンはありえない。

 とすれば、戦線布告も、武装解除もすべて仕組まれたものだったはずだ。

 ヘプタポッド語による思考では未来に起こる通りに今を生き進めているはずだから、先んじて戦線布告をした上で、他を追従もしくは萎縮させれば主導権を握れる。

 そのうえで武装解除をすれば、一気に世界のヒーローである。

 事実、中国の武装解除に追従してロシアが解除した。

 その中国に解除のきっかけを与えたのはアメリカ。

 アメリカはもはや主導者ではなく、ウラバンである。

 そうして世界は、中国を世界のリーダーと暗に認めたのだった。

 もはや世界はアメリカとロシアのものではなく、中国のもの。そういう映画。